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コロナ禍のなかで、新たな診療スタイル(置き診療)
- 2021年12月08日
コロナ禍のなか、当院は「ペットのお世話プロジェクト」として
コロナ患者さんのペットを無償でお世話するというボランティアを
打ち出してるいるのですが、実際やったところ
「宿泊療養になるかもしれないのでなった際は犬の世話をしてもらえますか?」とか
「ネコの世話をしてもらえますか?」
など、結構な数の問い合わせがきました。
在宅療養のため、稼動しない事がほとんどだったのですが、
この時期はお世話活動も若干ですが稼動していました。
活動内容に関しては、諸事情より割愛させていただきます。
ただこの活動で感じたことは、日頃から訪問でコロナ対応したり、
消毒業務をしているお医者さんや業者さんは
物凄く大変な事をしているんだなぁ~、ということです。
私は無人のお部屋に入ってペットシッターしただけなのに、
物凄い緊張感で尋常じゃない疲労でしたので・・・。
本気の接触での業務を毎日やってらっしゃるんだから、
本当に命がけのお仕事をしてらっしゃると思います。さて、そんな緊急事態下のなか、こんな相談の電話がきました
「自分がコロナに罹ってしまい、自宅療養しているのですが、
子ネコが食欲なくて、元気ないので診てもらえないでしょうか?」症状を聞くと明らかに猫かぜがこじれた感じで、
注射何本かうてば改善しそうな状態だったのですが、
様子を見たら肺炎になってもおかしくない状態とも想定されます。
でも、罹ってる人の家に訪問診療するのは流石に無理でしょ
と思いお断りしました。その時期はコロナ関連の相談で
いっぱいっぱいでしたので・・・
しかし、これって自分以外誰が対応できるの?
といつもの「オンリーワンモチベーション」が沸々と
沸いてきちゃいまして、どうにかできないものか?と考えました。「飼い主さんと接触しなければ良いのでは?」
そうです。
「置き配」ならぬ「置き診療」をすればいいのではないか?
という訳で、電話をかけ直しその旨を伝え訪問受諾!注射内容は大体想定できるので、とりあえずうって、
様子みてもらえばいいことです。注射さえうてば
翌日には食欲改善されると想定できましたので。訪問できるのは夜の9時半、
コロナ関連の対応は一日のラスト以外は対応できません。飼い主さんには事前にネコを洗濯ネットに入れて、
さらにケージかキャリーに入れておくよう指示してあります。
ある程度の体重も聞いておきました。そして、訪問先に到着、勿論軽自動車での訪問です。
まずは、キャンプテーブルを出して作業場所を作り
アルコール綿花、注射、内服、暴れたら困るので革手袋の左側を用意ちなみに治療内容は皮下補液、他注射2本、内服として
かぜに効くサプリメント(リジン)です。あとは本人を見て微調整。そして、飼い主さんに電話。
「今から注射うつので、ネコが入ったケージを外に置いて下さい」と指示。そして、飼い主さん抜きでネコとご対面。
想定どおりの猫かぜ状態だったので、予定通りに注射を実施。
結構暴れる猫なのですが、おさえてくれる人がいないので、
革手袋の左側でおさえて注射、皮下補液もどうにかOK!
ケージにサプリメント入れた袋をぶら下げて、置き診療完了。車に乗った時点で、飼い主さんに電話
「終わりましたので中に入れてあげて下さい」と伝え
その場をあとにしました。当然の事ながら会計は後回しです。自宅に戻りシャワー浴びてから、飼い主さんに会計内訳のショートメール、
請求書は後日郵送して、振込みでの入金にしてもらいました。ちなみに、診察に使った革手袋はウイルスが
残存してる可能性がある3日間は、使用禁止です。その後、猫ちゃんは改善して元気になったそうです。
これって、ONLY ONEの世界ですよね~。
おかげさまで、良いこと出来たと自己満足!これってコロナだけでなくインフルエンザの患者さんのときも有効ですよね~。
ただし、犬はおさえてくれる人がいなきゃ無理ですので、置き診療は無理です。訪問アニマルクリニック浜口